かずきち。の日記

サーバサイドエンジニアのつぶやき

1日で学ぶ中国貿易入門

インターネットの登場によって裁定取引が起きやすい状況が生まれたと思います。
裁定取引とは金利差や価格差を利用して売買し利鞘を稼ぐ取引のことですが…
例えば…日本で水をペットボトルに詰めて、砂漠で売るとかw
通貨の金利差や株の価格差なども面白いなと思っていましたが、貿易も面白いのではと思い始めています。
要する中国で買って、日本で売れば儲かるよねっていう話です。
貿易に必要なスキルは

商品決定×貿易実務×国際物流

でこれができれば貿易マンとしてお仕事ができるようです。
単に中国で買っておしまいというわけではなく、輸送費はどちらがどのように持つのか、通関を通すための書類作成代行をどこに頼むのか、最低ロット数の交渉をどうするのかなど多岐に渡ります。
ちなみに中国貿易の際には最低ロット数が200〜だったりすることが多いので、コンテナ単位での買い付けとなり在庫リスクとなる可能性が高いのも興味深いです。
今回は特にバイヤー側の視点でまとめておきます。


中国最大の貿易サイトAlibabaは有名です。
ソフトバンクも出資しています。
自分も資本さえあれば参入したいですw
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  • 取引条件

通関を通すための書類や写真関連のことのようです。
国内輸送費、港使用料、通関費、訂船費、会場輸送費などの条件記載がされています。
FOB CHINAが主流とも聞きました。
乙仲業者に港での受け渡しや書類代行を頼みます。
EXFACTORY:工場出し価格で全送料はバイヤー負担
FOB CHINA:中国側港渡しで中国の港までサプライヤーが送料負担
C&F JAPAN:日本側港渡しで日本の港までサプライヤーが送料負担
DOOR TO DOOR:日本の指定場所まで配達してくれて、サプライヤーが送料負担

  • 送金条件

着手金30〜50%、出荷時50%で日本から中国国内の貿易権のある法人口座に入金します。
香港法人への送金では貿易権の有無は関係ないです。
国際送金の場合、中国の銀行名は英語、以下はピンイン表記で書きます。
海外送金手数料は2500〜5000円くらいかかるようです。
人民元基軸通貨はもちろんドルなので、円→ドル→人民元の手続きを踏みます。
T/Tの電子送金とL/C信用状がありますが、個人なら電子送金しかできません。

  • 貿易権

対外経済貿易委員会が認可した企業のみが持っており、それがないと中国の企業は国際取引ができません。
資本金が50万人民元以上、日本円でおよそ700万円以上などの条件があります。
中国側の正式通関を通す場合にSHIPPERは貿易権のある法人名義の必要があります。
しかし、EMSやクーリエサービスを利用する際には個人名義でも輸送は可能です。
つまり国際送金をする際に入金先が有限公司などの法人口座になっているかが重要です。
またPaypalによる送金も外貨法上怪しそうなので避けた方がいいようです。
保険の対象外になります。

  • 通関のコツ

木枠梱包で輸送する際には合板やMDFなどの加工板をした方が賢明です。
なぜなら無垢の木材を利用すると虫が発生したりして、通関時に薫蒸処理が必要となり大変です。
また通関をスムーズに通すために梱包前の中身の証明写真やPACKING LISTに詳細に書いておくといいようです。
1船で4000〜6000コンテナを積み、輸送時のコンテナは80℃を超えるのでプラスチック系は避けた方が良いです。
東京税関で番号を作ると、自分の貿易実績が溜まっていき、通関を通しやすくなります。
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  • 海上輸送

EMSやクーリエサービスでサンプル発注を行えば、本格的に買い付けにはいりますが…
最低ロット数が大きいのでコンテナになります。
LCL:混載便で1立方メートルあたりの輸送が可能
FCL 20FEET:2.3m×2.3m×6m
FCL 40FEET:2.3m×2.3m×12m

  • 検品

中国貿易で避けられないのが、中国だと正規品で日本だと不良品になってしまうという、商品の質に関する価値観の違いです。
これは極めて面白く、しかしながら避けることができない問題です。
このためには輸送前に中国国内で検品工場を通し、仕様書通りかどうかの判定をさせるべきです。


通関、通関とうるさいですが、貿易会社の社長になぜ大変かと伺ったところ…
例えば化学薬品を輸入して、通関でひっかかると
大量破壊兵器に流用できる恐れがないか」の証明書を提出せよとか言われるようです。
これは大変だなーと思い、個人でやるには相当の努力が必要そうだということがわかりました。