かずきち。の日記

サーバサイドエンジニアのつぶやき

現代版イソップ物語から「金のiphone、銀のiphone」

むかし、むかし、貧しくても正直なiphoneユーザが銀座の近くに住んでいました。男は電車の中でスマホで遊びながら一生懸命働いていました。遊びすぎて毎月7GB制限に引っかかるほどでした。
ある日の夕方のことです。太陽がゆっくりと沈もうとしている時、男はトイレの中で、iphoneを持ってパズドラをしていました。もう少しでモンスターが倒れます。家でもパズドラにハマりトイレの中でゲームをしていました。でも最後の一振りは失敗でした。ドロップは虚しく、トイレの中に落ちました。『ボチャーン』。iphoneはあっという間にトイレの中に消えてしまいました。携帯電話をトイレに持ち込んだ罰です。

男はトイレのふちにかけより、膝まずき、iphoneが落ちた辺りを覗き込みました。ユーザはiphoneを落として何とがっかりしたことでしょう。AppleCareにも入っていないし、まだ携帯の残債が残っています。買ったばかりで、ごくありふれたiphoneですが、すごく丁寧に扱っていたのでいたので、さび一つありません。仕事でもプライベートでもなくてはならない存在です。
大きく溜息をつき、つぶやきました。
「たった一つのiphoneの3g。あれがなくては仕事ができない。どうしょう。」
その時です。水から靄が立ち上がり、まばゆい姿が現われました。男は驚きのまなこでその姿を見ました。

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「そんなに恐がる必要はありません。私はiphoneの精です。とても困っているようですが、どうしたのですか。」
iphoneを失くしてしまいました。機種変更したばかりのiphoneです。あれがないと仕事ができません。」男は弱々しく答えました。
「おや、それは大変なことですね。わかりました。力になって上げられるかもしれません。」とトイレの精は同情すると、水の中に飛び込みました。
しばらくすると湖の精は両手に斧iphoneを抱えて出てきました。
「あなたが落としたのはこのiphoneですか。」それはまばゆいばかりの金のiphoneでした。
「と、とんでもない。私のではありません。私のは金のiphoneなんかじゃありません。」と、がっかりした様子です。
「そうですか、それではちょっと待っていてください。」と言うと、湖の精は再び水の中にもぐり、まもなく両手に銀のiphoneを抱えて出てきました。
「さあ、これはどうですか。あなたのでしょう。」
「申し訳ありません。それも私のiphoneではありません。私のは金や銀でもない普通のiphoneです。そのように光ってはいませんが、電話するには十分です。手元に戻ってくればいいのですが。」と男は希望を失い言いました。
湖の精はまた水の中に飛び込み、今度は両手にカラフルなのiphoneを抱えて戻ってきました。

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男はそれを見て、顔がパアーッと明るくなりました。
「それこそ私のです。私の愛用のiphoneです。よかった。何とお礼を言ったらよいものか。あなたのおかげで使い慣れたiphoneが戻りました。一安心です。日も暮れました。家に戻らなくてはなりません。本当にありがとうございました。」
「ちょ、ちょっとお待ちなさい。」iphoneの精の声に歩みを止めました。
iphoneの精はまた水の中に潜ると、すぐに両腕に金のiphoneと銀のiphoneの二台を抱えて出てきました。

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「あなたは稀に見る正直者です。あなたの正直さと誠実さにいたく感動しました。この二台のiphoneも差し上げましょう。Appleの粋な計らいです。」
「私に金と銀のiphoneをくれるというのですか。かたじけないことです。本当にありがとうございます。」
「それから、もし一つだけ願いがかなうとしたら、あなたの願いは何ですか。」
「何もありません。でも、実を言うと、iphoneのイヤホンが断線して使い物になりません。昔のように元に戻ってくれればよいのですが。それが私の唯一の願いです。」
男が家に帰ると、Appleから新品のイヤホンがいるではありませんか。断線もしていません。夫はiphoneに新品のイヤホンを挿して、妻にそのいきさつを話しました。言うに及ばず、二人にとって最高の夜になりました。
数日たったある日のことです。近所に住むiphoneユーザが一人やって来て、充電器に刺さった二台の型番が古いiphoneに目を留めました。
「あれはお前のものか。金のiphoneと銀のiphone。そうだな。あんなピカピカのiphone初めて見るな。一体どこでどうやって手に入れたのだ。」疑いの眼で、でも、うらやましそうに尋ねました。
正直者のiphoneユーザはAppleCare神対応を黙っているわけにはいきませんでした。
隣に住むiphoneユーザは型番が古いiphoneを持つと、さっそくトイレに駆けつけ、iphoneを水の中に投げ込みました。そして大きな声で、さも一大事のように叫びました。
iphoneユーザ 「困った。どうしよう。」するとiphoneの精が現われました。
「何故泣いているのですか。」

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「誤ってiohoneを水の中に落としてしまいました。あれが無くては仕事が出来ません。どうしたらよいでしょう。」と言うと、そら涙を流しました。
「おや、まあ。何とかなるでしょう。」iphoneの精は水の中に飛び込むと、すぐに金のiphoneを持って現われました。男は、金のiphoneを見て大きな声で叫びました。
「それです。それこそ私が失くしたiphoneです。ありがたや。」男は、iphoneの精に両手を突き出しました。
「この嘘つき。そなたのような不正直な人は嫌いです。お前のipgoneも戻しません。」と言うが早いか、iphoneの精は、水の中に戻ると二度と出てきませんでした。
欲深い、不正直な男はすっかり落ち込み、家に戻りました。金のiphoneは手に入りませんでした。それだけではありません。自分のiphoneも失ってしまいました。これから先、斧なしでどうやって仕事をしていけるのでしょう。全く途方にくれて、重い足取りで家路に着きました。
入り口を開けようとすると、中から妻のうめき声が聞こえてきました。いつもはとても元気な妻ゆえに、オヤッと思って、こわごわ戸を開けました。
妻は、そこにかがみ込み、「脚を折ったもようです。」と言いました。そして痛みをこらえながら、事の顛末を語りました。どうも夫がiphoneの精に「それです。それこそ私がなくしたiphoneです。ありがたや。」と話したその時に脚を折ったようです。