かずきち。の日記

サーバサイドエンジニアのつぶやき

インタラクション2010

インタラクション2010が3月1,2日に学術総合センターで行われました。
インタラクションは人と人、人と機械との間のインタラクションに関わる、理論、モデル、技術、応用、評価手法に関する研究を扱っていてデモが派手なことで有名らしいです。
誰が行っても楽しめる学会なので参加してみようと思いましたw
バーチャルリアリティ認知科学、ヒューマンインターフェース、社会心理、人工知能、ロボットなどホットな分野がいっぱい発表されました。
それにしても学生でも参加費10,000円という破格はやばいと思いましたw
学生以外の参加費は28,000円のようです。


ベストインタラクティブ賞の中でも自分の興味があったものだけ簡単におさらいしますw
デモ部門の発表一覧より引用します。

  • 拡張現実感によって味が変化するクッキー

嗅覚や味覚は「化学的な信号」を扱うという難しさがあるため、これまで味覚を用いた情報提示は研究があまりなされてこなかった。一方、筆者らはこれまで、味覚ディスプレイの実現を目指し、味覚情報を提示する際に味覚以外の感覚を付随提示し、味覚の元となる化学信号は変えずに付随情報だけを変化させることで味の認識だけを変化させるシステムについて研究をおこなってきた。本稿では、そのような知見を利用して,クッキーの「風味」をさまざまに変化させることが出来るシステムについて報告する。本研究では、クッキーに対し、視覚情報と嗅覚情報を重畳することで、クッキーの風味を変化させ、食べる人が受け取る味の認識を変化させるシステムとして「Meta Cookie」を試作した。これまで体験者らの「クッキーの味が変わった」「実際に紅茶クッキーを食べている味がする」等、味が変化したというコメントを多く確認しており、味を変化させるシステムが正しく機能することを明らかにした。
http://www.interaction-ipsj.org/catalogue/0124/0124_1.jpg

  • ジュール型デバイスによる実世界への図形描画と空間計測

本稿では、環境や使用者へ大きな負荷を与えず、実世界において簡便に幾何学図形を描画し、かつ描かれた図形によって作られた空間の計測を可能にする、新しいモジュール型デバイスを提案する。これは、レーザ光を出力する小型モジュールを空間内に自由に配置することで図形を描画するとともに、これらのモジュール群が形成する閉空間で物体検知を実現するものである。これにより床面を可能な限り阻害せず、また空間内での物体検知、人の移動・跳躍などといった運動計測、及び次の動作位置の指示や認識結果の提示が可能になり、子ども達が広場に線を引いて、遊びの空間を作るような感覚を実現することを目指す。
http://www.interaction-ipsj.org/catalogue/0127/0127_2.jpg

  • デザイン書道のためのウェーブテーブル方式シンセサイザ

本稿では、ウェーブテーブル方式シンセサイザのメタファを取り入れることによる書道の新しい表現手法を提案する。目的は描画ツールで困難であった筆の掠れや滲みなどを自分で思いのままに制御しデザインすることである。本稿ではシンセサイザで音作りをするように、書のストロークを生成することを目指した。シンセサイザと同様にオシレータで波形を生成し、その時に生成されるサンプルを並べ、補間することでストロークを生成する手法をとる。また、多くの短い波形をプリセットとして保持し、それらの波形を読み込み編集する事で音作りを行うウェーブテーブル方式を採用する。これによりプリセット同士の掛け合わせによる多様なストローク生成が可能となり、掠れや滲みを持ったストロークのデザインを自由に行えたり、今までにはない新しいタイプのストロークを生成することが可能となった。
http://www.interaction-ipsj.org/catalogue/0166/0166_1.jpg

  • 主観的輪郭を用いたラッピング支援

プレゼントやギフトを贈るときは箱に詰め。包装紙できれいに包みあげてから相手に贈るのが一般的である。ラッピングには技術と経験が必要となるが。長年。包装業務をおこなってきた経験者でさえ失敗することがある。そこで本研究では失敗を減らすための包装紙を出力するシステムの研究開発を行う。まず販売店などで実際に行われているラッピング方法の展開図を用いてモデル化し。ラッピングすべき対象物が包装可能か判定する手法を提案する。次に主観的輪郭を用いて「包み手にとってわかりやすく」。「もらう人にとって気付きにくい」折り線の提示手法について説明する。また実際にユーザーがラッピングをする際に正しい位置からずれていると容易に判断できる包装紙の設計方法についても述べる。
http://www.interaction-ipsj.org/catalogue/0153/0153_1.jpg


さて、3/9,10,11の情報処理学会全国大会は参加費も無料なのでぜひぜひ参加してみてくださいw