かずきち。の日記

サーバサイドエンジニアのつぶやき

どうしてGoogleは世界中で愛される最強のウェブサービスなのか?PES@Londonに参加して学生時代からの疑問が解決した!


今回、Googleに招待されイギリスで開催されたプロダクトエキスパートサミットに参加してきました

科学技術は軍事産業由来であることが多い。
家庭掃除機ルンバも元々は地雷除去を目的として地雷原を満遍なく動き回る装置として開発され、また普段皆さんが使ってるGPSも元々は軍事技術で精密な現在地を知るために作られました。
このように最新技術の多くが軍事産業からの転用であることが多いのです。
地雷の除去を目的として隈なく地面を動く動作が家庭の掃除の動作に近いことから家庭用掃除機に転用されました。
GPSも本来はロシアが開発したスプートニクがアメリカの頭上を通過するのを危惧して、国家安全上の目的のもと開発され、それが民間でも使われています。
インターネットも同様に実はもともと軍事技術でした。
それが便利でこれほどまでに普及しているわけです。

ja.wikipedia.org

そして私はインターネットを代表とするGoogleなどの人工知能がどうして動いているのかがずっと知りたかったです。
画面の向こうで何が起きているのか一度この目で確認をしないと。
人工知能を研究しているとその裏側の仕組みがどうしても気になります。
確かに人工知能で自動化できる部分も多いが、手が届きにくい部分はどうしても人手のサポートが必要になるなと、自分でプログラミングができる人なら誰しもが思うはずです。
どんなに優秀なプログラマーでもバグは出しますし、機械だけで完結できないこともあります。

そんな細かい部分をPEというプロダクトエキスパートがフォロー・サポートしています。
日本語では約42人が活動しており、私もそのうちの一人です。
そして今回PES@Londonに招待され、参加をしてきました。
旅費等はありがたいことにすべてGoogleに負担していただき、日本から遠路はるばるロンドンまで1週間行ってきました。
PES=プロダクトエキスパートサミットの略で、PE=プロダクトエキスパートのことを指します。
ずっとコロナで海外渡航制限でしたが、今回はようやく海外に行くことができました。

インターネットは中で何が動いているかわからないからくり箱

www.youtube.com

例として、欽ちゃんの仮装大賞は人間が動いているのが目で見えますが、
インターネットはどうしてもシステムが画面越しになってしまうので、その中の挙動を人間が?機械が?何が?何をしているのか?が見えません。
私は画面の向こうはどうなっているんだろうと?と常日頃思っていました。
なにかよくわからないけど、画面の向こうで動いているという感想です。
インターネットもググればいろんなページや動画が出てきます。
私はなぜ人はインターネットに投稿するかというと、自己顕示欲だったり、広告の金銭目的だったりすると思っています。
ブログを書いたり、YouTubeに投稿するのは自己顕示欲や、金銭目的か、暇人です。
HIKAKINだってYouTubeの広告収益があったからこそ、あんなに動画をアップロードしているわけです。
欲なんかないよという人はきっときれいごとで、じゃあブログも動画も非公開でやればいいじゃないかと思います。
ネットにコンテンツを上げる人はなんだかんだ、人の役に立ちたい、人に認められたい欲求、お金儲けしたい欲求があるのだと思います。

www.youtube.com

同様に私はインターネットに寄せられる「人間が手助けしなければいけない質問」の回答者を無償でしていました。

kazukichi0914.hatenablog.com

なぜか?というと「どうして自然とインターネットには手助けする人が現れるのか」を自分の目で見てみたかったからです。
極論、無給のボランティアなので金銭的インセンティブはほぼなく、どちらかというと自分がウェブの最先端に立てるというメリットのほうが大きいです。

インターネットはあくまでテレビ・本・ゲームと同様で人間の時間を奪うもの

www.soumu.go.jp
引用:
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd252510.html

総務省がメディアの利用時間の統計を発表していますが、
人間の有限な時間の中に「仕事の時間」「家庭の時間」「自分の時間」があり、
その自分の時間を「音楽鑑賞」に使ったり、「登山」に使ったり、「インターネット」に使ったりします。
もしも最新の音楽が駄作だらけだったら、きっと誰も音楽を聞かなくなるでしょう?
もしも環境省が山の自然保護をないがしろにしたら、日本中の登山ファンは山登りをやめるでしょう?
ウェブが便利で、ウェブって面白いなと思えるから毎日多くの人間がインターネットサーフィンをします。
そのためにインターネットを便利で面白い世界であるために数多くの「ボランティア」がいると思っています。
もしも誰もYouTubeに面白い動画をあげなくなったら、ウェブはつまらない世界になってしまいます。
もしも山の景観を保つボランティアがいなくなったら景観は崩れ、きっと誰も登山をしなくなります。
就職活動で志望動機を聞かれることがありますが、究極的に言えばどうしてもやりたい仕事なら無給でも働きます。


PEはなるべく多くの人を助けて、ウェブをもっと使ってもらおうとする人たち

もしも明日、急に世界中の人たちがインターネットをしなくなったら、きっとGoogleは用済みです。
でも人間に知識欲がある以上きっとインターネットは存在するのだと思いました。
そのためには検索をしなければいけないし、検索エンジンが使えない人たちを手助けしなければウェブはなくなってしまいます。
学生時代もウェブの研究をしていましたが、どうして人がブログを書いたり、Twitterに投稿するのかはいつも研究の的でした。
ウェブは遊びに見えますが、ユーザはどうしてこのデザインだとこう動くのか?ということに着目すると非常に面白く、人間行動学やマーケティングに近い部分があると思っています。
なので、人工知能はとても機械的に思えますが、それを扱うのは結局人なので、実はすごく人間味あふれる仕事です。
人工知能は所詮、人のお手伝いをしてるにすぎず、究極的には人工知能を作成したり、利用する人間側の問題になります。
なので、人工知能がなんでもしてくれますというのは間違いで、人工知能も「馬鹿と鋏は使いよう」ということです。


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そしてロンドンに旅立ち、どうして他のPEも回答しているのか知ることができてよかったです。
きっと回答をした時間をすべてバイトに費やせば、大金を得られたかもしれません。
でもそれ以上にPESに参加されていた方とお話して、ウェブをよくしたいという情熱溢れる多くの方々にお会いでき、これからもウェブの未来は明るいなと思いました。